参加者が希少な天然杉などを見学した国有林内の自然観察会=阿賀町中ノ沢

参加者が希少な天然杉などを見学した国有林内の自然観察会=阿賀町中ノ沢

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阿賀・国有林の一般開放スタート 天然杉の魅力再発見

新潟日報(2019年11月25日)

 新潟県阿賀町の中ノ沢渓谷森林公園に隣接する国有林で今秋、敷地内に点在する独特な形をした巨木の自然観察会が開かれるなど、一般開放が始まった。案内役を務める同町のNPO法人「お山の森の木の学校」が下越森林管理署(新発田市)と結んだ協定に基づき、豊富な森林資源の保全・整備活動などを通じ、公園一帯の魅力向上を目指している。

 同公園内には遊歩道が整備され、地上数メートルで複数の幹が伸びたり、根元が複雑な形に成長したりした天然杉を随所に見ることができる。隣接する国有林にも、尾根上に大蛇のように根を伸ばした「根大杉(こんだいすぎ)(仮称)」をはじめ、天然杉の巨木が複数確認されている。

 しかし「根大杉」のある場所は自然観察会などの活動が制限されていた。国有林で植樹や草刈り、体験活動ができる林野庁の制度「国民参加の森林づくり」を活用するため、同法人は6月に下越森林管理署と協定を締結。対象面積約22ヘクタールを活動のフィールドとし、森林整備や自然観察会などが可能となった。期間は2019年度末までだが、その後も更新することができる。

 その協定に基づく国有林内での自然観察会が10日、初めて開かれた。町内外の自然愛好家約20人が参加し、紅葉で彩られた森林をガイドとともにゆったりと散策。最後は初公開となる「根大杉」を見学した。

 渓谷沿いの険しい山肌の先端に立ち、下に向かって複雑に根を伸ばす姿に参加者の目はくぎ付けに。「どこからが根で、どこからが幹なのかを判断するのも難しい」とのガイドの説明に、興味深く聞き入った。新潟大2年の男子学生(20)は「こんな杉は初めて見た。生命の神秘を感じた」と感激していた。

 ただ「根大杉」までのルートは普段立ち入り禁止となっており、今回に限って開放された。今後は同法人が周辺の保全・整備活動を進めながら、公開に向けた方法を模索していく。

 協定対象内には地元の人しか知らない天然杉の巨木も複数あるとされ、同法人では「根大杉」以外の掘り起こし作業も視野に入れる。

 同法人は本年度、国土緑化推進機構(東京)の助成事業に採択され、14日から東京大学などと連携した最先端の調査研究にも着手。同町三川地域の天然杉の樹幹解析を通じて、森の成り立ちや構造を解き明かす取り組みも進めている。

 同法人副代表の山田弘二さん(62)は「阿賀町には天然杉という宝物がある。保全・整備活動や調査研究などでその魅力を再発見し、磨きをかけ、これまで以上に活用方法を広げていきたい」と意気込んだ。

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