休日公開の来場者が増えている機那サフラン酒本舗=長岡市摂田屋4

休日公開の来場者が増えている機那サフラン酒本舗=長岡市摂田屋4

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長岡・機那サフラン酒本舗 12月1日に今季見納め

新潟日報(2019年11月29日)

 新潟県長岡市摂田屋地区の歴史的建造物「機那(きな)サフラン酒本舗」の来場者が増えている。2019年は4月から行われた休日の一般公開に、既に昨年を上回る約4200人(11月24日現在)が訪れ、公開を始めた2015年の3・5倍に上る。すぐ近くに酒蔵の観光施設が今秋オープンしたことも追い風となった。今年は12月1日が見納めとなる。

 晴天に恵まれた11月24日、サフラン酒本舗には次々と客が訪れた。群馬県の男性(64)は「古いだけの建物と違い、表に見えにくい部分にも特徴がある。これほどすごいとは思わなかった」と話した。

 来場客は県外が半分近くを占め、最近は若い人の姿も目立つ。向かいの酒造会社、吉乃川が10月に観光施設をオープンした影響もあり、100人以上が訪れた日もあった。

 サフラン酒本舗には、国の登録有形文化財に指定された鏝絵(こてえ)の蔵など明治から昭和初期にかけて造られた歴史的な建物が残る。市民グループ「機那サフラン酒本舗保存を願う市民の会」のメンバーがガイドを務め、15年に春から秋までの休日公開が始まった。
 雑誌などのメディアに取り上げられる機会が増え、訪れた人が鏝絵の蔵の前で撮影した写真を会員制交流サイト(SNS)で発信したことなどから、認知度が広がった。リピーターも生まれた。

 15年に約1200人だった来場者は、18年に約3900人に増加。出発地別では、関東圏を中心に42都道府県に広がった。市民の会事務局長の平沢政明さん(62)は「建築が好きな人が各地から訪れている。最近は若い女性も増えた」とみる。

 今後は、長岡市が観光拠点として整備を進める予定だ。平沢さんは「懐かしさなど、感動がある新しい観光の形が摂田屋地区で実現されたらうれしい。多くの人が喜んでくれるので市民の会としても関わり続けたい」と話していた。

 今年の公開は11月30日、12月1日の午前10時~午後3時。

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