料理を盛り付ける松嶋さん=金沢市額新保1丁目

料理を盛り付ける松嶋さん=金沢市額新保1丁目

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日本料理 輝くホープ 全国技能五輪 金賞

北國新聞(2019年11月30日)

 15~18日に愛知県で行われた第57回技能五輪全国大会で、割烹(かっぽう)みや川(金沢市額新保1丁目)の松嶋由希乃さん(22)=白山市=が日本料理の部で金賞に輝いた。日本料理では県勢が18年連続入賞してきたが、頂点に届かず、石川県日本調理技能士会としても悲願達成となった。松嶋さんは「練習に付き合ってくれた皆さんに感謝したい」と喜び、さらなる精進に努めている。
 松嶋さんは鶴来高を卒業後、日本料理の道を志した。子どもの頃、将来の夢はパティシエだったが、板前だった父から背中を押され、みや川の門をたたいた。現在は焼き物や揚げ物を担当している。
 技能五輪は都道府県の予選を通過した23歳以下が出場し、電子技術や建築、ファッションなど42職種がある。全職種でも県勢の金賞は21年ぶりとなった。
 日本料理には全国から62人が参加。タイの姿盛りと小袖焼き、手綱ずしの3品を制限時間内に作った。テーマは毎年変わり、調理の過程も審査で重視される。
 苦手とするタイの姿盛りでは、松葉串を使用する想定外の課題もあったが、「これまでやってきたことを信じると、大したことではなかった」と振り返った。
 松嶋さんは初出場した2年前に敢闘賞を受賞し、狙っていた金賞獲得へ県代表選手との合同練習を重ねてきた。県日本調理技能士会の榎本桂次会長(68)は「金賞を取ってくれて私もうれしかった。彼女は負けん気の強い性格でどんどん成長した」と舌を巻く。
 松嶋さんは、金沢で自分の店を開くことが目標だ。「大好きな地元で自分の料理を作って恩返しがしたい」と夢を語った。

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