珪藻土チップを使ったケースや消臭パッドを紹介する城﨑さん=珠洲市飯田町

珪藻土チップを使ったケースや消臭パッドを紹介する城﨑さん=珠洲市飯田町

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珠洲の素材で新商品 NY輸出へ

北國新聞(2019年12月5日)

珠洲市飯田町のデザイナー城﨑(しろさき)隆司さん(63)が、珠洲特産の珪藻土(けいそうど)の粉と、揚浜(あげはま)式塩田のにがりを使ったケースと消臭パッドを開発し、今月中旬に米ニューヨークに輸出する。両商品とも一般的な無加工珪藻土の3倍の吸湿・放湿性能があり、脱臭効果にも優れているという。いずれも廃棄される予定の素材であり、環境負荷の少ないものづくりの魅力を能登半島の先端から世界に発信する。
 城﨑さんは、石川県内で採取した直径5ミリの多孔質の軽石に、珠洲特産の珪藻土コンロを成形する際に出る廃棄予定の粉末と製紙工場の焼成灰をまぶし、揚浜式製塩の過程で出るにがりでコーティングした白色の「珪藻土チップ」(税抜き1900円)を開発した。
 珪藻土チップが吸湿・放湿性能に優れていることに着目。チップの生成技術を応用した消臭チップケース(同3200円)、不織布の袋にチップを詰めた靴や洋服向けの除湿・消臭パッド(同1800円)の実用化にこぎ着けた。
 ケースは縦10センチ、横30センチで、白の無地と枯山水をイメージした2種類を用意した。ケースに珪藻土チップを入れて窓際に置くと、結露防止に役立つという。チップは周囲の湿度を50%程度に保つ働きがあり、湿気を吸うとグレーに変色し、放湿すると白に戻る特徴があるため、湿度の変化が視覚で確認できる。
 愛知県出身で、2016年に珠洲に移住した城﨑さんは環境に優しい地元素材を発信するとともに、和をイメージした商品の特徴を生かそうと、海外展開の可能性を探っていた。今年9月に金沢市内での商談会に出展したところ、ニューヨークでインテリア小物を販売する企業との商談が成立した。今月中にケースと靴用の消臭パッド、珪藻土チップを現地ショップで取り扱う。
 珪藻土チップは能登町の障害者支援施設に委託生産しており、入所者の雇用の創出も後押しする。石川県産業創出支援機構(ISICO)の支援を受け、欧州やアジアにも販路を広げるほか、国内ではシックハウス症候群などに悩む子育て世代への通信販売にも力を入れる。
 城﨑さんは「地元素材の活用の余地はまだまだある。環境に優しく、付加価値を高めた商品を国内外に発信し、奥能登の活性化に役立てたい」と話している。

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