「加賀市新幹線対策室season3」の一場面

「加賀市新幹線対策室season3」の一場面

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加賀市の問題 「愚痴」で指摘 PR動画第3弾

北國新聞(2019年12月13日)

 加賀市は12日、北陸新幹線敦賀開業に向け、加賀温泉駅への全便停車を目指す官民協働プロジェクト「東京2023加賀」の新作PR動画を発表した。自治体PR動画では異例の3年目に入り、3作で計70万回再生を目指す新作は自虐的な「加賀の愚痴を言う」がテーマ。実際に市民や観光客から愚痴を募り「停車駅にふさわしい街」へ課題を洗い出し、完成した公式ソングとともに機運を盛り上げる。

 PR動画は架空の「市新幹線対策室」が誘客に奮闘するドラマ仕立てで、第1弾は金沢への嫉妬心、第2弾は小松との対決を描き、計45万回が再生された。
 新作「加賀市新幹線対策室season3」には、妻の母親が同市出身という歌手・タレントのグッチ裕三さんが新キャラクター「愚痴いうぞう」として登場。奇妙なオブジェが並ぶ市中央公園内「おとぎの国」、カニや野菜といった地元産食材を生かせない料理店を訪れ、愚痴で課題を指摘する。
 正体を現した市特命かがやき大使のグッチさんから、加賀温泉駅が速達列車「かがやき」の停車できる設計となっていることを伝える本紙朝刊を見せられ、俳優横田栄司さん演じる加賀停太郎(とめたろう)室長ら対策室メンバーが「停車駅にふさわしい街」へ改革を決意する内容となっている。1分54秒と4分14秒の2編がある。
 プロジェクト公式ソング「かがやけステーション」は対策室メンバーが作詞、グッチさんが作曲、「パプリカ」などで知られるダンサー・振付師の辻本知彦氏が振り付けを担当。動画で出演者が踊りを披露した。
 12日は市民会館でお披露目発表会が開かれ、動画制作を担当した電通の吉田翔彦ビジネスプロデューサーは「(加賀温泉駅が)停車駅にふさわしいのかという課題に気付き、観光客にがっかりされないよう内側から良くする必要を感じた」と説明。宮元陸市長は「どのように受け入れ態勢を整えれば喜んでもらえるか、敦賀開業までの3年間で考えていきたい」と話した。
 初めて出演した加賀市弓波町の大衆中華食堂「アサヒ軒」代表の小池篤志さん(52)とエグゼクティブマネジャーの妻貴恵さん(36)は「多くの人にPR動画を見てほしい」と期待した。
 動画は12日から「東京2023加賀」のウエブサイトや動画サイトで公開している。公式サイトや市役所内では来年3月末まで「愚痴」を募集する。

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