出品者の解説を聞きながら独創的な作品を鑑賞する来場者

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自由自在な発想の意欲作 富山市民プラザで「つつみ」展

北日本新聞(2019年12月15日)

 県内を中心とした美術家のグループ展「つつみ -みえるとみえない、作品展」が14日、富山市民プラザで始まった。絵画や写真、染色、ガラスなどさまざまなジャンルの作家が「つつみ」という言葉からイメージした意欲作をそろえ、美術家たちの自由自在な想像力を伝えている。22日まで。

 県内の中堅作家でつくるグループ「美(み)より日(び)よりTOYAMA」が開く5回目の展覧会。県内のほか、ポーランドやタイの作家を含め23人と二つのユニットが参加した。

 日本画家の平井千香子さん(上市町)は体を包む着物の帯に、ワシや竜を描いた作品を出した。「つつみ」という言葉から、物を柔らかくまとめることを発想した現代美術家の森田志宝さん(石川県)は、漆を塗った糸を天井から垂らし、途中で束ねたインスタレーション(空間芸術)を発表した。実行委員長で版画家の玉分昭光さん(入善町)の「He lives」は、心の中に残り続ける家族や友人との思い出を表した。初日は出品者によるギャラリートークもあった。

 第一線で活躍する作家たちのことし1年を締めくくるようなグループ展に大勢の美術ファンが来場した。富山市八尾町掛畑の黒瀬加代子さん(56)は「テーマに合うよう、各作家が何を考えて作ったのか想像して鑑賞することができて面白い」と話した。北日本新聞社共催。

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