写真集や木彫の仏像を前に笑顔を見せる永原さん

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心癒やす仏像 写真集に 井波の永原さん技法や苦労話紹介

北日本新聞(2019年12月18日)

 南砺市山見(井波)の永原清さん(72)は、趣味で制作してきた木彫の仏像をまとめた写真集「癒(いや)しの姿 救いの心」を発刊した。母の死で落ち込んでいた36歳のときに彫刻に出合い、仏像を彫り上げることで心の安らぎが得られた。「一作一作がいとおしい。楽しんで読んでもらいたい」と話している。

 永原さんは母親を亡くし、打ち込めるものを探していたところ、南砺市井波地域の仏師、故斉藤☆琳さんが教室を開いていることを知った。教室に入って手を動かし集中すると、無駄なことを考えなくなった。

 精神的な落ち着きを取り戻し、一時は制作から離れたが、定年退職をきっかけに再び彫り始めた。数々の木彫像を記録に残し、遠く離れた人にも見てもらえるようにしようと、知人に撮影してもらって2013年に初めて写真集を発刊。その後、6年半の間に16作を手掛け、全長83センチの大作「阿弥陀如来座像」の完成を機に、再び作品をまとめることにした。

 写真集はA4判31ページ。阿弥陀如来座像や透かし彫りの技法を施した聖観音などを紹介し、作品への思いや苦労話を添えた。10月に500部作り、友人や親戚に配ったほか、市内の図書館などに贈った。

 永原さんは「自分のペースで、できる限り木彫作品を作り続けていきたい」と話している。

(注)☆はニンベンに光

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