小浜湾で育まれた純白の輝き-。真珠「若狭パール」の選別作業が、福井県おおい町の業者でピークを迎えている。つややかに光沢を放つ上質な一粒を、熟練の作業員がより分けている。
同町犬見の間宮真珠養殖場では、5~7月にアコヤガイに核入れして育ててきた。11月末に真珠の取り出し作業を始め、12月上旬から選別も始めた。
今年は約16万個を採取予定で、年末まで毎日約7千~8千個を取り出す。作業員が貝をこじ開け身にナイフを入れると、直径5~9ミリほどのきらめく粒が顔を出した。17日の選別作業ではピンセットで一粒ずつ丁寧に見極め、形、真珠層の厚みなどで十数段階に分けていた。
今年は三重県などでアコヤガイが大量死しているが、同社では目立った被害はないという。間宮秀一社長(62)は「小ぶりな粒もあるが色つやはしっかりしている」。真珠をネックレスや指輪などに加工して販売、県外にも出荷する。