輪島市河井町の「輪島朝市」の通りに面した空き地で21日までに、物販などの小区画を最短1日単位で貸し出すチャレンジショップ「輪島朝市横丁」が完成した。日本三大朝市の一つで奥能登屈指の観光名所でもある好立地に起業希望者を募り、にぎわいづくりに役立てる。飲食スペースも整備し、近日中に営業を始める計画である。
朝市横丁の敷地は約330平方メートル。約20年前まで旅館が営業していたが、事業停止後は更地となっていた。同市の団体役員坂下利久さん(63)が「起業意欲がある人や奥能登産品の地産地消のアイデアを試したい人を集めたい」と考え、2年前に購入した。
約100平方メートルの飲食ブースは、プレハブ3棟を通路でつなぎ合わせて構成しており、今夏から関係者が手作業で準備を進めてきた。既に県の飲食営業の許可を取得し、フリーWi―Fi(ワイファイ)やスクリーンなども備える。屋外には4区画の物販スペースを設け、1日千円から貸し出す。
運営は坂下さんと、輪島と東京に拠点を置いて地域おこしに取り組む法人「紡ぎ組」のメンバーで構成する任意団体「輪島朝市横丁」が担う。坂下さんが代表を務める。
18日に周辺住民や輪島朝市に出店する女性らにお披露目した。20日夜には出店希望者や若者ら約40人を集めたクリスマスパーティーを開き、交流を深めた。坂下さんは「夢がある人は気軽に挑戦してほしい。ゆくゆくは屋台村のように発展すればいいと思う」と話した。
出店は、会員制交流サイト(SNS)フェイスブックの「輪島朝市横丁」公式ページなどから応募できる。