「第55回第九交響曲 歓喜の夕べ2019」が22日、富山市のオーバード・ホールで開かれた。国内外で活躍する円光寺雅彦さんの指揮で約300人の大合唱団が「歓喜の歌」を高らかに歌い上げ、令和最初の年の瀬を飾った。
リストの「ピアノ協奏曲第1番」で幕開け。立山町出身の金山茂人さんが最高顧問を務める東京交響楽団と高岡市のピアニスト、中川佳美さんが華やかな演奏を繰り広げた。
ベートーベン作曲「交響曲第9番『合唱付き』」の第1~3楽章は管弦楽のステージ。最終楽章では、高岡市出身の澤山晶子さん(ソプラノ)と森雅史さん(バリトン)、田村由貴絵さん(アルト)、望月哲也さん(テノール)の4人のソリスト、合唱団が加わり、迫力の歓喜の調べが会場に響きわたった。アンコールでは「きよしこの夜」と「蛍の光」を披露した。
約2時間の演奏が終わると聴衆から惜しみない拍手が送られた。初めて第九を聴いた魚津市よつば小学校5年の羽田樹さん(11)は「歌声と楽器の音色が混ざり合ってきれいだった」と笑みを見せた。昨年まで合唱団員として参加していた富山市蓮町の手谷勇三さん(82)は「客席から聴くとまた違った良さが分かり、感動した」と話した。
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