松本市の松本城と長野市の善光寺で28日、年末恒例のすす払いがあった。
松本城では管理事務所の職員ら30人が長さ4〜7メートルのほうきでほこりやクモの巣を払い、新年を迎える準備を整えた。天守や本丸庭園の今年の公開はこの日まで。管理事務所によると、今年の入場者数は約91万人と、昨年より2万人ほど増えたという。同事務所の課長補佐、関隆登志さん(54)は「首里城の火災など、いつ何が起こるか分からない。防災にも力を入れ、来年も多くのお客さんに来てほしい」と話していた。
善光寺でも、一山住職ら約50人が本堂内の御簾(みす)や装飾品などのほこりを落とし、魔よけの意味があるヌルデの枝でバチバチと畳をたたいて外に追い出した。白い浄衣(じょうえ)をまとった住職らは本尊を納めた厨子(ずし)周りを掃除。この日だけ開ける本堂北側の扉を開放し、丁寧に清めた。長養院住職の小林玄超さん(41)は「今年は大きな災害があった。新年をきれいな本堂で迎え、良い年にしたい」と願っていた。