少雪の影響で、新潟県十日町市大白倉集落で12日に予定していた小正月行事「大白倉バイトウ」が、26日に延期されることが決まった。少雪による延期は2017年以来。集落では高齢化により来年以降、規模を縮小する予定で、今年はぜひ開きたいと降雪を待ち望んでいる。
バイトウは、雪原にケヤキとわらで高さ10メートルほどの小屋(バイトウ)を造り、酒宴の後に火をつける。その火柱の姿で1年の作柄を占い、無病息災や五穀豊穣を願う。住民でつくる実行委員会によると300年以上の歴史がある。
バイトウを支える土台作りには最低でも50センチ程度の積雪が必要。だが8日現在で15センチほどしかなく、安全上の問題から延期を決めた。16、17年にも少雪の影響で延期している。
実行委では、高齢化のためケヤキなど材料集めなどが難しくなっており、来年はバイトウの大きさを小さくするという。
実行委員長の中村庄平さん(67)は「これまで大勢の方の協力で続けてこられた。皆さんに来ていただきたいので、雪が降るよう祈っている」と話した。
一方、同市松之山温泉で15日に予定される、「むこ投げ・すみ塗り」は予定通り実施する。同地区でも積雪量は8日現在で30センチ程度に留まるが、主催者は会場付近の雪を集めるとしている。午後2時から。