袋に小分けしたソバの実を粟沢川に浸す高遠そば組合のメンバー

袋に小分けしたソバの実を粟沢川に浸す高遠そば組合のメンバー

長野県 伊那路 麺類

清流に浸し、甘み増すソバ 伊那・高遠「寒ざらしそば」仕込み

信濃毎日新聞(2020年1月21日)

 伊那市高遠町のそば店などでつくる高遠そば組合は大寒の20日、「寒ざらしそば」を同市長谷の粟(あわ)沢川に仕込んだ。昨秋収穫した高遠、長谷産のソバの実157・5キロを14袋に小分けして清流に浸した。立春の2月4日に引き上げ、約2週間天日干しして寒波にさらす。その後、冷蔵保存し、7月に提供する予定だ。

 同組合によると、冷水や寒波にさらしたソバの実はでんぷん質が糖化し、甘みが増す。保存性も高まるため、江戸時代中期に旧高遠藩が幕府への献上品として始めたとされる。同組合は2013年から取り組んでいる。

 組合員6人はこの日午前9時に作業を開始。気温約6度の中、水温3度ほどの川にロープで固定した袋を並べた。副組合長の守屋豊さん(67)は「暖冬の影響が出なければいい」と願い、「地元ファンが多い。市外の人にも味わってほしい」と話した。

 7月11日から壱刻、ますや、紅葉軒、華留運(けるん)、紅さくら、きし野、梅庵で提供予定。各店150食限定で、1食1200円(税込み)。

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