ホテルのフロント横で貸し出している電動アシスト自転車。サイクルツーリズム普及のきっかけにする=長野市南千歳

ホテルのフロント横で貸し出している電動アシスト自転車。サイクルツーリズム普及のきっかけにする=長野市南千歳

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電動自転車、長野すいすい 市がレンタル開始

信濃毎日新聞(2020年1月25日)

 長野市は、自転車を活用した観光「サイクルツーリズム」の普及を目指す。広域観光圏「信越自然郷」を展開する飯山市などの信越9市町村広域観光連携会議が導入した電動アシスト自転車3台を3月末までの冬季限定で借り、長野市のホテルを拠点に貸し出しを始めた。今後、同市と信越自然郷を結ぶ周遊ルートをPRするなどして、国内外からの観光誘客のきっかけにする。

 自転車はクロスバイクタイプで、同市南千歳のホテルナガノアベニューに配置。保険料を含む利用料金は4時間1500円、8時間2500円で、宿泊客以外もフロントで申し込めば利用できる。

 「これまでも長期滞在者から『貸自転車はないの』と聞かれることがあった」と同ホテルの滝沢光支配人(47)。宿泊客はビジネス利用がメインだが、近年は外国人旅行者も増えているといい「サイクルツーリズムが新しい観光コンテンツ(中身)になればいい」と期待する。

 市観光振興課によると、自転車を活用した観光については、2018年度から連携会議などと協力して、北信一帯を巡るコース作りや海外でのアピールに取り組んできた。特に訪日旅行者数の伸び率が高く、自転車好きが多いとされる台湾、タイからの誘客に力を入れる。18年の市内の国・地域別外国人宿泊者数は、台湾が2万3千人余でトップ、タイが8500人余で2位だった。

 今回の自転車貸し出しは、信越自然郷で需要がない冬季に限って自転車を借りた試験的な取り組み。まだPRが十分でないこともあり、昨年末からの貸し出しは数件にとどまるという。滝沢支配人は「需要があれば、将来的に通年貸し出しの拠点として協力したい」とする。市は導入コストなども慎重に判断して、今後の取り組みを検討する考えだ。

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