26日の文化財防火デーに合わせた防火訓練が26日、県内各地で行われた。住民や消防関係者が協力し、文化財を守る意識を高めた。
南砺市平地域にある世界文化遺産・相倉合掌造り集落の防火訓練は、現地で行われ、住民や消防団員らが延焼防止作業の手順を確認した。
集落には合掌造りの建造物が21棟ある。火災があった場合は火がかやぶき屋根に燃え移り、被害が拡大する恐れがあるため、住民は延焼防止の大切さを日頃から認識している。訓練には市消防団平方面団の団員や住民、南砺消防署五箇山出張所職員ら約60人が参加した。
例年集落には2メートル程度の積雪があるため、ポールを目印に雪から放水銃を掘り起こす作業が必要になるが、ことしは雪のない中での訓練となった。放水銃やポンプ車など集落の各所から計25線の水のアーチを描き、水しぶきで家屋の周りを覆った。
訓練後、前本誠健方面団長が訓示し、中島洋三市議と山崎博司相倉区長があいさつした。