子どもの餅つきを応援するムサイさん

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「ムサイさん」縄文時代の富士見から? イベントにたびたび登場

信濃毎日新聞(2020年1月28日)

 富士見町に縄文人がタイムスリップ?。同町の国史跡「井戸尻遺跡」に妻子と共に住んでいたという設定のリアル縄文人キャラクター「ムサイさん」が、町内の縄文時代に関するイベントにたびたび姿を現し、話題になっている。ムサイさんは、争わずに平和に暮らしていたとされる縄文人の生き方を現代人に伝えたいと、これからも姿を見せていくという。

 ムサイさんは、植物の繊維で作った服をまとい、木製の弓を持ち、長髪といったいでたち。昨年3月、町商工会が町内の広場で開いた縄文土器を復元する催しに初登場した。大事にしている土器が壊れたので、作り直さないと妻に怒られる―と切実に訴え、子どもたちに土器作りをお願いした。

 このイベント後、ムサイさんは無事に縄文時代に戻ったとみられていた。ところが、その後もさまざまな町内のイベントに出没。子どもたちから「縄文人がいるぞ」と話題になった。町井戸尻考古館の小松隆史館長(49)は「どうやらイベントのたびに縄文時代からタイムスリップしてきているようだ」とみている。

 ムサイさんは、25日に町商工会館で開かれた餅つきイベントにも登場。子どもたちに「うまいぞ」「1人でできるか?」と優しく声を掛けた。子どもたちはムサイさんを囲んで「年齢はいくつ?」と質問したり、服を触ったりと興味津々だった。

 ムサイさんは、同町の酒屋店主、名取勇(いさむ)さん(52)に酷似しているともっぱらの評判だ。小松館長は「ムサイさんは名取さんの先祖ではないか」と考察しつつ、「子どもたちに縄文を楽しく伝えてほしい」と期待を寄せている。

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