カードゲーム版の旗源平を楽しむ児童=金沢市夕日寺小

カードゲーム版の旗源平を楽しむ児童=金沢市夕日寺小

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金沢の旗源平 学生がカードゲーム考案

北國新聞(2020年1月30日)

 さいころを振って出た目で相手の旗を取り合う正月遊び「旗源平」を再現したカードゲームが29日、金沢市夕日寺小でお披露目された。地域に伝わる遊びを子どもたちにも楽しんでもらおうと、金沢学院大芸術学部の学生が考案した。早速体験した同校児童は、カードを通じて昔ながらの遊びの魅力に触れた。
 カードゲーム版「旗源平」は、旗の代わりに絵柄の入ったカードを使う。旗の種類ごとにキャラクターの絵柄が入っており、二つのさいころを振って出た目をもとに、相手の陣地からカードを取り合う。
 カードゲーム化は棒田邦夫教授のゼミ生である平井孔規(こうき)さん(4年)が卒業制作として考えた。棒田教授によると、昔ながらの旗源平を取り扱う店舗は少なく、道具をそろえるのが年々難しくなっているという。
 平井さんは昔遊びを知らない子どもにも旗源平のゲームとしての楽しさを知ってもらおうと、子どもにもなじみ深いカードゲームにすることを考えた。絵柄は芸術学部1年の中野七星(ななせ)さんと篠田香織さんが手掛け、源氏と平氏ともに愛くるしいキャラクターを描いたデザインにした。
 夕日寺小では、1年生40人がさいころを振ってゲームを楽しんだ。相手のカードを最も多くとれる「ウメガイチ」が出ると、児童は歓声を上げてカードを手にした。
 自ら参加した中野さんは「自分が描いたもので子どもたちが喜んでくれてうれしい」、篠田さんは「お気に入りのキャラクターを教えてくれる子がいた」と笑顔を見せた。
 市内の書店「うつのみや」が製品化を視野に入れており、考案者の平井さんは「小さな子どもたちに昔遊びならではの楽しさをカードで体験してほしい」と話した。

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