大河津分水路をイメージして作られた「堰弁」=新潟県燕市

大河津分水路をイメージして作られた「堰弁」=新潟県燕市

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大河津分水 弁当で表現 燕の市民団体と割烹

新潟日報(2020年1月30日)

 新潟県燕市分水地区などを流れる大河津分水路をモチーフにした弁当がデビューした。その名も「堰(せき)弁」。分水地区の割烹(かっぽう)が手掛け、水量を調整する可動堰を麩(ふ)で、信濃川本流との分岐点をのりで表現するなどした。関係者は地元の新たな名物にしたいと期待している。

 ダムや橋などの土木工作物を観光する「インフラツーリズム」の人気が高まる中、分水路でイベントなどを企画する市民団体「ラブリバーネット」が、大河津分水路の「食」の目玉を作りたいと、分水地区の「割烹 やま友」に昨年夏頃に話を持ち掛けた。

 大河津分水路は2022年に通水100年の節目を迎える。やま友社長の山田恭弘さん(50)はもともと「何か力になりたい」と思っていたこともあり、引き受けた。

 弁当は全10品。煮物は車麩を四角にカットして可動堰に見立て、糸こんにゃくで川の流れを表現した。ご飯の上に載せたY字型ののりは分水路と信濃川の分岐を表す。のりの周りには桜並木をイメージして桜でんぶを散らした。他の揚げ物や酢の物なども大河津分水に関係する橋や魚などの意義づけをしている。

 試作品の完成後、ラブリバーネットや「つばめ若者会議れっつばめ」のメンバーと意見交換。呼びやすいように「堰弁」と命名された。また、弁当の中に「堰」の文字を入れた方がいいという意見も出た。それを受け、地元企業に「堰」の文字の焼き印を作ってもらい、卵焼きに文字を入れることにした。

 昨年11月末と12月上旬に開かれた大河津分水路周辺を巡るバスツアーで、希望者に計約30個販売した。現在は注文販売を受け付けている。1個千円(税込み)。

 山田さんは「見れば大河津分水路をイメージしてもらえる。分水路を訪れるリーピーターが増えてくれたらと思う」と話す。ラブリバーネット代表の樋口勲さん(44)は「ゆくゆくは一店舗だけでなく、ダムカレーのように広まってほしい」と期待している。

 問い合わせはやま友、0256(97)3102。

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