福井県におけるデザイナー業の草分け的存在で、県産業デザイン協会(現県デザイナー協会)を設立するなどした故松山光明さん=福井市=の回顧展(福井新聞社後援)が1月30日、同市美術館で始まった。色鮮やかで印象的なモチーフのポスターやアート作品が目を引く。2月5日まで。
同展実行委員会と同協会が主催。1957~2012年に手掛けた代表作55点、90歳で亡くなる昨年まで発表し続けてきたアート作品25点が並ぶ。愛用していたスケッチブック7冊、経歴を紹介するパネルなども展示している。
代表作の一つ、68年福井国体のメインポスターはバスケットボール選手のアップの写真をあしらった。作品紹介のパネルには「確かバスケット部の高校生か大学生の顔を撮らせてもらいメインに据えた。若々しさを出したかった」と松山さんのコメントが添えられている。
ほかに87年の朝倉薪能のポスター、92年の県置県100年のポスターなど、色使いや独特な表現手法が来場者を楽しませている。