福寿町区の住民が作った「龍」の雪像。龍の右手(左奥)は雪玉を握っている=8日午後3時4分、飯山市

福寿町区の住民が作った「龍」の雪像。龍の右手(左奥)は雪玉を握っている=8日午後3時4分、飯山市

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歓喜も苦悩も雪像に込め 飯山できょうまで「雪まつり」

信濃毎日新聞(2020年2月9日)

 飯山市中心部で8日、「第38回いいやま雪まつり」が2日間の日程で始まった。市民らが、昨夏の飯山高校の甲子園初出場や、台風19号災害など、歓喜と苦悩に満ちた1年を振り返りながら雪像を製作。水害が繰り返されないことへの願いを込めた作品も並んだ。

 市内は6日にまとまった降雪があったものの、今冬は雪が少なく、市内の山間部から雪像作りのための雪をかき集めた。そのかいあって、メイン会場の市文化交流館なちゅら周辺や市街地一帯には計14体の雪像が登場し、観光客らの目を楽しませている。

 台風19号で約140戸のほとんどの世帯が浸水被害を受けた福寿町区では、住民が高さ4メートルの「龍」の雪像を製作。迫力ある表情で、大きく開いた口の中に入って喜ぶ子どもも。龍は水神とされ、区長の高橋清一さん(64)は「水害が再び起きないようにと区民全員の思いを込めた」と話す。龍が右手に握った雪玉は野球のボールと地球をイメージ。飯山高校の甲子園再出場と、災害のない世界への願いを込めたという。

 新潟県上越市から家族で訪れた馬島奈津希さん(34)は、住民から雪像に込めた思いを聞き、「復興に向けて頑張ってほしい。来年も来ます」と話していた。

 なちゅら周辺では9日もライブイベントや飲食コーナーが楽しめる。

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