2月22、23日に福井県勝山市で開かれる勝山左義長まつりの見どころの一つ「絵あんどん」の制作が市街地の各区で佳境を迎えている。世相を風刺した川柳に笑いを誘う絵が描かれ、まつり当日に櫓や会場を華やかに彩る。
絵あんどんは勝山藩主の小笠原公が「無礼講」として、庶民に歌を詠ませたことが始まり。毎年まつりで各区が競って制作している。
芳野区では1月末から区民が制作に着手。16日夜は10人が芳野町2丁目の旧川上機業場に集まり、中小のあんどん計24個の仕上げに取り組んだ。区民が寄せた115点から選んだ川柳は「令和初メダル乱舞に夢踊る」「ゴマすりと忖度重ねワンチーム」などと東京五輪への期待を込めたり、時代を映したピリ辛の作品など秀作がずらり。
あんどんに絵を描いて約10年になるという男性は「出来がいいと櫓が出たときに拍手が起こる。見た人がどう反応してくれるか考えると力が入る」と本番が楽しみな様子で筆を動かしていた。