氷見市長坂で稲刈りを体験する棚田オーナーら=2019年9月

氷見市長坂で稲刈りを体験する棚田オーナーら=2019年9月

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古民家滞在楽しんで 氷見、農村風景・食でもてなし

北日本新聞(2020年2月28日)

 氷見市長坂で2020年度、古民家を利用した滞在型観光の取り組みがスタートする。「日本の棚田百選」に選ばれた美しい農村風景とブリや氷見牛などの食を生かし、国内外からの来訪者をもてなす。住民が中心となって運営法人を設立し、21年度開業を目指す。林正之市長ら関係者が27日、市役所で発表した。

 市と株式会社NOTE(ノオト)(本社・兵庫県丹波篠山市)の連携協定に基づく地域活性化事業。同社は古民家を生かしてホテルなどを運営し、全国約60カ所で過疎集落の再生に取り組んできた。北陸は今回が初。

 運営法人を立ち上げて地区の古民家2棟を改修し、計10~12人程度が宿泊できる施設を整備する計画。市は管理棟に当たる施設を整え、事業を後押しするため地域おこし協力隊員を委嘱する。NOTEは運営ノウハウを含め全面支援する。

 長坂は中山間地にあり、過疎化が進む。新鮮な魚介類や野菜、地元で仕込まれたワインや日本酒、ビールなどを利用者が入手し、調理や食事を楽しめるようにする。近隣の山歩きやサイクリングをはじめ、各種体験メニューも用意する。

 事業対象として市内の3地区が候補に残り、風景の素晴らしさや住民の積極姿勢から長坂に決まったという。長坂では棚田オーナー制度が20年続いており、田植えや稲刈りを通じて住民が県内外の人をもてなしてきた。藤井隆区長は「"廃村"とならない地域づくりへチャレンジしたい」と語り、NOTEの時岡壮太北陸事業ユニットプロデューサーと握手。林市長は「最大限バックアップしたい」と述べた。

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