ホームに入る北陸新幹線=14日午後0時5分ごろ、JR富山駅

ホームに入る北陸新幹線=14日午後0時5分ごろ、JR富山駅

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北陸新幹線開業5年 新型コロナで式典中止 定期ダイヤ復旧

北日本新聞(2020年3月15日)

 北陸新幹線は14日、長野-富山・金沢の開業から5年を迎えた。新型コロナウイルス感染拡大を受け、富山駅などでの記念式典やイベントは全て中止に。堅調に推移してきた利用客数にも影を落とす。昨年秋の台風で乱れた定期ダイヤはこの日復旧したが、臨時便を含めて元に戻る見通しは立っていない。不安を抱えたまま6年目に入り、北陸と首都圏を結ぶ「大動脈」の真価が試される。

 北陸新幹線は東京-富山を最短2時間8分で結び、ビジネスや観光の足として定着。JR西日本金沢支社によると、県内の新幹線駅の1日当たり利用客数(2018年度)は富山8343人、新高岡2074人で、開業後は増加傾向。黒部宇奈月温泉の利用客数は905人で、横ばいを維持している。

 開業以来の累計乗客数は4300万人を突破。富山駅周辺でホテルや商業施設の開発が進む。23年春に控える福井県・敦賀延伸へ向け、交流人口のさらなる拡大が期待される。

 ただ、19年度は苦難に見舞われている。昨年10月の台風19号で長野市の車両センターが水没し、10編成120車両を喪失。新型コロナの影響も大きく、3月1~7日の乗客数は前年同期の半分程度に落ち込んだ。

 14日の富山駅も客足はまばらで、改札を通る人々は一様にマスク姿だった。JR西は同日、過去の周年イベントや車両の写真をあしらったモニュメントを新幹線改札内に設置。利用客は足を止めて眺めていた。

 北陸新幹線開業に伴い発足したあいの風とやま鉄道も同日、5周年を迎えた。乗客数は年々増加傾向にあり、18年度は1510万6千人で最多を記録した。

 14日は記念式典を中止し、白エビせんべいを配った。富山駅では新型コロナの感染防止のため手渡しせず、テーブルに置いて客に自由に取ってもらった。

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