稲荷公園に展示された巨大なキャンバス。多彩な題材がカラフルに描かれている

稲荷公園に展示された巨大なキャンバス。多彩な題材がカラフルに描かれている

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巨大な絵で癒やし空間 富山・稲荷公園に学生ら作品

北日本新聞(2020年3月18日)

 市民や学生らが巨大キャンバスに描いた絵が、富山市稲荷公園に展示されている。富山市が企画したアートイベント「フリーアートキャンバス」で制作された。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外出を控える人が多い中、カラフルで温かみのある作品の数々が、利用者を癒やし、元気づけている。

 フリーアートキャンバスは、稲荷公園のにぎわい創出を目的に富山市が2018年秋に始めた企画。縦1・8メートル、横2・7メートルのキャンバスを園内に10基設け、水性ペンキで自由に絵を描いてもらう。

 市民や富山大芸術文化学部の学生らがテーマを変えて定期的に描き直している。

 現在はカラメルソースがたっぷり掛かったプリン、色とりどりに咲くチューリップ、デザイン性に富んだチョウなど多彩な題材の10基が遊歩道に沿って並ぶ。来場者が自由に描けるキャンバスもある。

 友人とやってきた富山市の笹倉理乃さん(18)は、スマートフォンのカメラにキャンバスを収めた。高校を卒業したばかりの笹倉さんだが、新型コロナウイルスの影響で楽しみにしていた卒業旅行をキャンセルしたという。「遠出をするのが難しい中、身近な公園が華やかになっていて驚いた。撮影スポットとしてきっと注目される」と話した。

 フリーアートキャンバス実行委員会で運営管理を担う貫場幸英さん(57)=同市東福沢(大山)=は「アートは美術館の中だけのものでない。公園の中で市民に寄り添う形で生まれた作品を多くの人に見てもらいたい」と話した。

 キャンバスは3月末でいったん撤去される。

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