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越前松平家ゆかりの衣装25点 福井市立郷土歴史博物館

福井新聞(2020年3月21日)

 江戸時代の武家の装いを紹介する企画展が3月20日、福井県の福井市立郷土歴史博物館で始まった。格調高い直垂(ひたたれ)や裃(かみしも)など越前松平家ゆかりの衣装約25点を紹介している。5月17日まで。

 直垂は江戸期に入ると、武家の服制において束帯、衣冠に続く礼服として定まり、年始の江戸城への登城で将軍家に近い大名家らが着用した。

 展示されている「萌葱紗地(もえぎしゃじ)」の直垂は、春に萌(も)え出る草の芽のような鮮やかな緑色で、織りは縦糸2本をねじり、太い横糸に絡ませている。萌葱は将軍家の色だが、松平家は例外的に用いることができたという。

 そのほか、松平家に伝わる「輪違(わちがい)小紋」を型染めした麻地の裃や、甲冑(かっちゅう)の上に羽織った陣羽織なども並べている。

 また同館では、桜をテーマとした松平家ゆかりの工芸品を展示する「桜さく~描かれた桜の美~」も開かれている。5月6日まで。

 京都・嵐山の春景色を描いた扇子は、象牙の骨組みに金蒔絵(まきえ)で桜の木が施され、清楚(せいそ)な雰囲気が漂う。桜文様の花瓶は、薄灰色の地に桜の花びらと若葉の紫色が浮かぶ華やかな逸品。

 同館は4月13日、5月7日休館。観覧料は一般220円。中学生以下、70歳以上、障害者とその介助者は無料。

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