ぜんざいとパフェを紹介する大野店長

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新川伝統 水だんごカフェ誕生 魚津の総菜店リニューアル

北日本新聞(2020年3月22日)

 新川地区の夏の味覚として親しまれている「水だんご」を次世代に伝えようと、魚津市の大野商店は同市中央通りの食品・総菜店「藤吉(とうきち)」を、水だんごに特化したカフェにリニューアルする。大野商店は黒部市の老舗菓子店・河田屋の製法を引き継ぎ、水だんごを作ってきた。4月中旬の開店で、水だんごを使ったパフェやぜんざいを通年で販売し、幅広い世代に魅力を伝える。

 水だんごは、名水で知られる黒部市生地地区に伝わる。団子に付いた打ち粉を流水で洗い、青大豆のきな粉をかけて食べる。原料は米粉、片栗粉、水で、もちもちの食感にするにはこつが要る。河田屋は1959年に水だんごを商品化し、2012年に閉店した。

 味にほれ込んだ大野商店の大野慎太郎オーナー(35)が製法を引き継ぎ、藤吉で水だんごと水だんごパフェを季節限定で販売してきた。昨年、水だんごを量産する別の店舗が閉店したことや、水だんごの人気が年々高まってきたことを受け、伝統の味を守り伝えていきたい思いが強まり、リニューアルを決めた。水だんご作りの見学・体験会の開催なども検討している。

 大野あかり店長(37)は子どもの頃、朝日町の祖母の家で水だんごを食べた思い出がある。当時は魚の行商から買っていたという。大野店長は「水だんごと新川地区の歴史と魅力を伝える店にしたい。水だんごを食べに魚津へ遊びに来てください」と話している。

 食品・総菜販売店としての藤吉は20日で閉店した。

 食品と人気の総菜「げんこつ唐揚げ」の販売は、今夏にオープンする藤吉富山店(富山市)で行う。

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