■6月までに整備目指す
小矢部市の「北蟹谷史跡愛護会」(水口久太郎会長)のメンバーが26日、源平倶利伽羅合戦で平氏軍の最前線だった「源氏ケ峰」につながる尾根伝いの古道を復活させようと、作業に取り組んだ。一帯を周遊しやすくし、源平ロマンの魅力を伝えていきたい考えだ。
2016年発足の北蟹谷史跡愛護会は、地元住民でつくり、地区の史跡や文化財の保全を進めている。
これまで源氏ケ峰へは北側の源平ラインから往来する道しかなかった。南側の松尾集落につながる松尾古道から尾根伝いの古道を整備することで、南北からたどり着けるようになる。
尾根伝いの古道は、平氏を打ち破ろうと源氏が7隊に分かれて攻め上がり、うち1隊を巴御前が率いたと伝わる。メンバー6人が幅1・5メートル、長さ約800メートルにわたりチェーンソーでササを刈った。今後案内板を取り付け、6月には歩けるようにしたいという。
源氏ケ峰の南西に位置する「千歳(せんざい)が瀧」への歩道も整備している。一帯に複数の周遊コースができ「祈りとロマンの回峰(かいほう)路」と名付けてPRしていく。水口会長(80)は「多くの人に歩いてもらい、源平ロマンに思いをはせてほしい」と話した。