■清進堂「ライトレールもなか」と鈴木亭「セントラム羊羹」
富山市の路面電車の南北接続をきっかけに、注目を集める和菓子がある。清進堂(富山市平吹町)の「富山ライトレールもなか」と、鈴木亭(同市西町)の「セントラム羊羹(ようかん)」だ。いずれも電車にちなんだネーミング。評判を聞きつけて買いに来る観光客もおり、両店は「路面電車のPRとまちのにぎわいづくりに一役買えばうれしい」と期待を寄せる。
清進堂は、駅北側を運行していた旧富山ライトレールの車体と同じ7色のあんこを使ったもなかを販売している。車体をデザインしたまんじゅうもある。
直通運転が始まった3月21日は、商品が掲載されたパンフレットを手に路面電車で本店を訪れた人の姿があった。
接続事業に伴い富山地鉄に吸収合併された富山ライトレールの名を残していることから、「購入者は名残を惜しむ鉄道ファンや観光客が多いようだ」と上野康浩社長(51)は話している。
環状線沿線にある鈴木亭が2009年から販売している「セントラム羊羹」は、看板商品の「杢目(もくめ)羊羹」と黒砂糖、ゴマの3種類のようかんをモノトーンカラーの車体をデザインしたパッケージに詰めている。
今月27日に富山駅高架下で開業する商業施設でも販売する。鈴木亭6代目の鈴木真さん(40)は「新型コロナウイルスの影響で外出が控えられているが、改めて路面電車に関心を持ってもらいたい」と語った。