越前焼と越前指物の技術を取り入れた表彰用盾=福井県越前町小曽原の「越前焼の館」

越前焼と越前指物の技術を取り入れた表彰用盾=福井県越前町小曽原の「越前焼の館」

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越前焼と越前指物、技が光る表彰盾を商品化 福井県の越前焼工業協同組合

福井新聞(2020年4月7日)

 福井県の越前焼工業協同組合は、越前焼と越前指物(さしもの)の技術を取り入れた表彰用盾「輝杉(かがやきすぎ)」を商品化した。越前焼の陶板に特殊技術で文字を彫って盾の本体とし、土台には指物職人が加工した県産スギ板を用いた。材料も技術も福井産であることをアピールしている。

 同組合は、表面に砂などの研磨剤を高圧で吹き付けて削る「サンドブラスト」を越前焼に施すことに成功し、2008年にこの技術を活用した表彰用盾を商品化した。ただ、土台は合板だったため「オール福井の盾ができないか」との要望を受けていた。

 今年1月、創業150年超の指物屋「くらや」(越前市)に板の加工を依頼した。くらやは県産スギ板に、指物技術の「ひょうたん面」と呼ばれる面取りを施した。専用機を使い、ひょうたんを半分に切った形状に彫っている。

 また板を2枚重ねることで、反りが生じないようにし、美しい木目が土台の表裏両面に出るよう工夫した。くらや4代目の倉谷道治社長は「市販品にはない、手を掛けて作られたもの」と強調した。

 越前焼の陶板は厚さ5ミリで、釉薬(ゆうやく)をかけて焼いた後、サンドブラストを施した。特殊な砂を吹き付けて文字の部分を削った後、塗料で色を付けた。「輝杉」のネーミングは、丹南の二つの伝統工芸で県産スギを輝かせようという意味を込めた。

 既に、県観光連盟主催の第10回県優良観光土産品表彰の副賞として採用され、今回25個を作成した。「商品とはいうが、一つ一つが異なる作品」と同組合の大瀧和憲営業課長。「自然の木目と陶板がマッチし、お互いの風合いを生かした趣あるオール福井の盾になった」と手応えを示す。

 10個以上から注文を受け付ける。問い合わせは同組合=電話0778(32)2199。

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