黒漆喰の塗装が完了した海鼠壁=金沢城鼠多門

黒漆喰の塗装が完了した海鼠壁=金沢城鼠多門

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黒漆喰塗りよみがえる 金沢城鼠多門

北國新聞(2020年4月9日)

金沢城鼠多門(ねずみたもん)の復元整備で進められていた、海鼠(なまこ)壁(かべ)に黒漆喰(くろじっくい)を塗る作業が8日までに完了した。建築を特徴づける壁面が1884(明治17)年の焼失から136年を経て、往時の威容を取り戻した。壁上部の白漆喰の塗装も9日に終え、櫓(やぐら)部分の外壁塗装作業はほぼ終わる。県によると5月末には櫓を覆う足場などが取り払われ、全国でも例がない黒漆喰の城郭建築がお目見えする。
 鼠多門は左右の石垣に挟まれるように高さ約3メートルの門扉があり、その上に木造2階建ての櫓が建つ。櫓は幅約22メートル、奥行き約7メートル、高さ約9メートルで、延べ床面積は約324平方メートル。
 2014~17年に行われた鼠多門跡の埋蔵文化財調査や、明治期の写真から黒漆喰の使用が裏付けられており、県は櫓1、2階の海鼠壁にある平瓦の目地(めじ)を黒漆喰とし、17年12月から門の復元工事を始めていた。
 黒漆喰の塗装作業は先月6日から始まり、今月4日に完了した。海鼠壁の表にかまぼこ状に白漆喰を塗り重ねた目地に、松煙墨(しょうえんずみ)を混ぜた黒い漆喰を塗る形で行った。現場職長の小川龍輔さん(53)は「遠くから見ても迫力があると思う。若い職人たちと作り上げることで、職人の技術を次の時代にバトンタッチすることもできた」と感慨深げに話した。
 外壁の塗装作業は細かな仕上げ作業を4月中に終える。櫓内部の内装工事もおおむね完了し、今後は門扉の取り付けや床の仕上げ作業に入る。
 金沢城公園と尾山神社を結ぶ長さ32・6メートルの鼠多門橋では、鉄骨を能登ヒバで化粧する「木装」の作業が進められている。県は7月中の復元完了を目指している。

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