福井県高浜町が観光拠点として建設を計画している6次産業施設「UMIKARA(うみから)」の起工式が4月9日、同町塩土であった。水揚げされたばかりの鮮魚売り場など魚に特化した商業施設で、マーケット一体型のレストラン。2021年3月に完成し、同年7月のオープンを予定している。
高浜漁港再整備事業の一環。同事業は、魚価の低迷や漁獲量の減少による漁業就業人口の減少や、後継者不足に歯止めをかけるのが狙い。うみからのレストランやマーケットで高浜の新鮮な魚や加工品をアピールし、消費拡大につなげる。
鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積1591平方メートル。1階には水槽を備えた鮮魚売り場がある。泳いでいる魚を選んで、同じく1階のレストラン(110席)で食べることができる。カフェも併設する。2階には、海が展望できる約400平方メートルのテラスや、夏季限定のテークアウトカフェを整備する。施設近くの海辺では、鮮魚の昼市イベントの開催も考えている。
2019年度当初予算案に新築工事費7億4500万円を計上。しかし入札が不調となり、当初の1968平方メートルから規模を縮小し、総工費は6億8千万円とした。完成後は町が指定管理者を募り運営を任せる。
建設予定地で起工式があり、町関係者ら約30人が出席。神事が営まれ工事の安全と無事の完成を祈願した。