マスクをした個人客が一定の距離を保ちながら観賞する

マスクをした個人客が一定の距離を保ちながら観賞する

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朝日「春の四重奏」 見頃なのに...客まばら

北日本新聞(2020年4月11日)

 桜とチューリップ、菜の花、残雪の山々が織りなす絶景が楽しめる朝日町の「春の四重奏」。今年も見頃を迎えているが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、団体客のキャンセルが約7000人に上っている。マスク姿の個人客が散見されるが、「感染拡大防止が第一」と積極的に来場を呼び掛けられず、関係者は複雑な思いをのぞかせる。

 毎年この時期になると「四重奏」を目当てに大勢の見物客が訪れ、町や観光協会などでつくる実行委員会がこれに合わせてイベントを行っている。町は2017年から台湾や中国、東南アジアから客を呼び込むインバウンド事業に力を入れ、昨年は国内外から過去最高の4万3千人が来場した。

 今年は1日から19日までの期間中、会場を訪れる予定だった旅行会社の海外ツアー客2715人と国内のツアー客4260人の計6975人がキャンセルとなった。

 会場周辺の出店中止や夜間の「かがり火の夜桜」の取りやめ、無料シャトルバスの運行中止など規模を縮小し、交通誘導や簡易トイレの設置など必要最低限の体制で実施している。

 チューリップの品種を増やし、作付面積を拡大したほか、菜の花のわせ品種を導入するなど花の生産者の努力に、感染拡大が水を差す形ともなった。町商工観光課の山崎渉さんは「さみしい思いもあるが、命あっての楽しみ。花は来年も咲くので、楽しみは後にとっておいてもらえたら」と話す。感染拡大が終息すれば、再び体験や宿泊を組み合わせたインバウンド事業にも力を入れていきたいという。

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