■愛用品や原稿250点
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の企画展「生誕170年 ラフカディオ・ハーンの共感力 発見、探究、そして発信へ」が11日、富山市舟橋南町の高志の国文学館で始まり、真摯(しんし)に日本文化に向き合ったハーンの文学世界を伝えている。6月22日まで。
39歳で来日してから亡くなるまでの14年間のハーンの足跡を3章に分けて紹介。書棚やトランク、ジャケットなどの愛用品や直筆の書簡を含む約250点をそろえた。
日本人の精神を論じた著書「日本 一つの解明」は原稿のほか、修正の入った校正刷り、完成版が展示され、細部まで厳密にこだわるハーンの姿勢が見て取れる。
「耳なし芳一の話」「ろくろ首」など、「怪談」に収められた作品は、直筆原稿と原典となった作品を一緒に展示している。
富山大が所蔵するハーンの蔵書「ヘルン文庫」の紹介や、島根県の松江で暮らした家の庭を朗読と映像で伝えるコーナーもある。北日本新聞社共催。