家飲みを応援します―。東御市内のワイナリー(ワイン醸造所)4カ所が、インターネット通販で一定額以上を購入すると送料を無料にするサービスをそれぞれ始めた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で飲食店の需要が落ち込む中、消費者への直接販売に力を入れる。
各ワイナリーによると、首都圏の飲食店などで需要が減り、売り上げが3月下旬から急減。外出自粛の呼び掛けもあって、ワイナリーへの来訪者も激減している。
はすみふぁーむ&ワイナリー(祢津)は、自社のオンラインショップでこれまで3万円以上の購入で送料無料だったが、5千円以上に引き下げた。リュードヴァン(同)も、ワイナリーが選んだ銘柄の2本セットと3本セットを送料無料に。ヴィラデストワイナリー(和(かのう))は1万円以上で無料だったが、5月末までは5千円以上に引き下げた。
はすみふぁーむ&ワイナリーの蓮見喜昭社長は「4月の売り上げは例年の半分以下に減っている。個人売りに力を入れていくしかない」。リュードヴァンの小山英明社長も「酒販店向けが動かない。消費者に広く知ってもらう機会にもしたい」と話す。両ワイナリーでは経営するカフェで料理のテークアウトを新たに始めた。
日本ワイン農業研究所「アルカンヴィーニュ」(和)も送料無料の購入額を1万円以上から5千円以上に下げた。