長野市の専門学校職員元木伸一さん(62)が自主制作した映像作品「巨大生物進化の謎ダイオウイカ大解剖」が、第61回科学技術映像祭(公益財団法人日本科学技術振興財団など主催)の教育・教養の部で優秀作品賞を受賞した。ダイオウイカの生態に迫り、体内物質を医学の発展に使えないか探った点などが評価された。元木さんは「(作品が)子どもたちの教育に役立ってほしい」と話している。
上映時間は50分。ダイビングショップのスタッフなどの協力を得て、ダイオウイカが海で泳ぐ姿を撮影。研究者や医師が解剖して調べる映像も撮った。血液や器官の物質が、再生医療やがん治療に応用できる可能性があるとする専門家の見方も紹介している。
ダイオウイカの生態に興味があった元木さんは、2015年ごろから撮影をスタート。沖縄県や富山県などを巡った。元木さんは「ダイオウイカと出合える、生態系が豊かな海域が日本にあることを伝えたかった」としている。
作品を教育目的で活用する場合、無料で貸し出す。問い合わせは元木さんの勤務先の「岡学園トータルデザインアカデミー」(電話026・226・5719)へ。