アカイカ漁に向けて出漁する中型イカ釣り船=能登町小木港

アカイカ漁に向けて出漁する中型イカ釣り船=能登町小木港

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小木の船団 北太平洋へ、アカイカ出漁

北國新聞(2020年5月13日)

 今季から北太平洋でアカイカ漁に乗り出す石川県漁協所属の中型イカ釣り船3隻が12日、拠点の能登町小木港を出航した。能登半島沖の好漁場「大和(やまと)堆(たい)」周辺のスルメイカ不漁を受け、28年ぶりとなる遠洋で新たな漁場を開拓する。乗組員は「大漁に期待したい」と意気込み、家族や友人らが無事を祈って見送った。
 県漁協の船団がアカイカ漁に出るのは1992(平成4)年以来。12日に出航したのは第58金剛丸、第86永宝丸、第18旺貴(おうき)丸で、10日ほどかけて約3千キロ離れた漁場を目指す。3隻は山形県酒田港に寄港していた石川県漁協所属の第31永宝丸と北海道の船1隻の計5隻で船団を組み、9月下旬までアカイカを狙う。
 県漁協所属の4隻はアカイカ漁に向け、イカをおびき寄せる水中灯や専用の針、針からイカを取り外す際の足場を整備してきた。第58金剛丸の船長で小木船団の山下浩弥船団長(60)は「期待の方が大きく、これまでの分を挽回したい」と話した。
 新型コロナウイルスの影響で今春来日予定だったインドネシア人技能実習生が入国できず、各船とも実習生1人を欠いた8~9人の乗組員で出漁した。漁師たちも感染予防に努めてきた。
 北太平洋で操業した後、秋から日本海でスルメイカ漁に入る。県漁協所属の残る7隻は6月上旬に日本海でスルメイカ漁を始める。
 県漁協小木支所のスルメイカ水揚げ量は資源量の減少に加え、北朝鮮や中国など外国漁船の違法操業が影響し、2019年度は1568トンと3季連続で過去最低を更新した。アカイカ進出計画は2年前に持ち上がり、準備を進めていた。

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