スペインのパエリアやインドのカレー、韓国の冷麺-。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い海外への渡航自粛が求められている中、富山市上大久保(大沢野)の洋食店「ユース丸」は、世界の味を楽しめる料理をテークアウトで販売している。シェフの杉川智之さん(33)は「食卓に各国の料理を並べて旅行気分を味わってもらいたい」と話している。
ユース丸では、地元の野菜や果物を使った健康志向の料理やケーキを提供している。ランチと喫茶の時間帯の営業に加え、4月から本格的にディナーを始める予定だったが、県内での感染が確認されて以降、テークアウトのみの営業に切り替えた。
各国料理の販売は、外出自粛期間でもお出掛け気分を味わってもらおうと、4月中旬から始めた。10代から欧州各地で修業し、東京や大阪のホテルで働いた杉川さんが経験を生かしてメニューを考案した。現在はスペイン、イタリア、ドイツ、インド、中国、韓国、日本の料理を店で出している。現地で学んだ本格的なものから、こんにゃく麺を使うなどアレンジを加えたものもある。
杉川さんは「限られた条件の中で、少しでも笑顔が増えるように工夫していきたい」と意気込んでいる。
午前10時半~午後6時。月曜定休。問い合わせは同店、電話076(467)1714。