だるまちゃん広場に完成した「からすのパンやさん」エリア=5月12日、福井県越前市武生中央公園

だるまちゃん広場に完成した「からすのパンやさん」エリア=5月12日、福井県越前市武生中央公園

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だるまちゃん広場に「パンやさん」エリア完成 福井県越前市

福井新聞(2020年5月13日)

 福井県越前市出身の絵本作家、加古里子さんが監修した同市武生中央公園「だるまちゃん広場」の一角に、加古さんの人気作「からすのパンやさん」をモチーフにしたエリアが完成した。新型コロナウイルスの感染状況を見ながら、5月21日からの開放を予定している。主人公一家が暮らす設定のクスノキの下にクロワッサン型のウッドデッキを配置し、子どもたちが座って紙芝居を楽しめる。

 市では、2018年5月に亡くなった加古さんをしのぶ石碑を建てようと、クラウドファンディングで整備費を募集。ファンらから当初の目標400万円を大きく超える寄付約1200万円が集まった。加古さんの自画像がほほ笑む石碑は昨年4月に完成。その近くに残り約800万円を使い、ウッドデッキなどが造られた。

 真上から見るとクロワッサン型のデッキは、階段状になっていて腰掛けられる。パンやさんのかまどをイメージしたテーブルは紙芝居の台として活用できる。上面にはだるまちゃん広場の中に答えが隠されているクイズを掲載する。

 パンのショーケースを模した「遊び台」にもパズルやクイズのパネルを設置し、子どもの探究心や創造力を刺激している。エリアのシンボルとなる大きなクスノキの枝には、主人公のからす親子の人形が止まっている。

 加古さんの三回忌となった1日には木の下で小規模な式典が行われ、奈良俊幸市長が「新型コロナウイルスの感染が一日も早く終息し、広場が子どもたちの歓声でにぎわうことを願う」とあいさつ。加古さんの長女は「広場にまたひとつ遊べる場所が増え、かこも空から笑顔で見ていることでしょう」とメッセージを寄せた。

 市武生中央公園は13日からだるまちゃん広場と多目的グラウンドの芝生広場が利用できるが、パンやさんエリアを含めた遊具は県民行動指針の期限翌日の21日から開放される予定。

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