「アイ~ン」のポーズを決める志村けんさんとドリフターズのメンバーが彫られた砂像=金沢市藤江北4丁目

「アイ~ン」のポーズを決める志村けんさんとドリフターズのメンバーが彫られた砂像=金沢市藤江北4丁目

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志村けんさんしのぶ砂像 羽咋の古永さん、金沢で制作

北國新聞(2020年5月16日)

 新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなったタレント志村けんさんをしのぶ砂像が15日、金沢市藤江北4丁目のパン店「アルティジャーノ」にお目見えした。志村さんのファンという砂像クリエイターの古永健雄(ふるえけんゆう)さん(49)=羽咋市千路町=が、たくさんの笑いを届けてくれた国民的スターに感謝の想いをささげて制作し、16日の四十九日に間に合わせた。
 完成した砂像は、高さ2・2メートル、幅と奥行きがそれぞれ2・5メートルで、千里浜の砂を約8トン使用した。
 城を背に「バカ殿様」姿の志村さんが顎の下で手を横にした「アイ~ン」のポーズを取る作品に仕上げ、周囲には、「雷様」に扮(ふん)したいかりや長介さん、高木ブーさん、仲本工事さんの3人と、人気ギャグ「カトちゃん、ペッ」を披露する加藤茶さんらドリフターズの面々も配した。
 子どものころの家族団らんの風景には、いつもテレビの中で活躍する志村さんの姿があったという古永さん。中でもコントの仕掛けに影響を受けた。「みんなに楽しさを伝えるには、意外性や分かりやすさが大切だと教えてもらった」と語り、砂像制作の心得にも取り入れている。
 「身近な人が亡くなったと同じくらい悲しい」。自分の気持ちに整理をつけるとともに、志村さんをみんなに忘れないでほしいとの願いを込め、制作を決意。4月末から一心不乱にのみを入れ、約2週間かけて完成させた。
 15日に砂像が披露されると、写真を撮ったり、「アイ~ン」のポーズを取ったりする老若男女の姿が見られ、通りに笑顔があふれた。古永さんは「志村さんには、人を笑顔にするパワーがあるんだろうね」と目を細めた。砂像は今年末まで展示される。

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