ヤーコンの苗を植える参加者=白山市女原

ヤーコンの苗を植える参加者=白山市女原

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特産の健康野菜 白山麓でヤーコン栽培

北國新聞(2020年5月18日)

 農作物の6次産業化に取り組む野々市市の市民団体「123(ひふみ)ラボ」が、白山麓で同市特産の根菜ヤーコンの栽培に乗り出した。南米アンデス原産のヤーコンは高地での生育に適しているとされ、「健康」をテーマに活動する白山市女原の市観光施設「ハーブの里・響きの森ミントレイノ」と連携し、同施設の畑で育てる。健康野菜としてPRし、知名度アップにつなげたい考えだ。17日は苗の植え込み作業が行われた。
 123ラボは県内外の農家と連携して野菜の加工品を販売し、生産者と消費者をつなげる活動に取り組んでいる。
 ヤーコンは、整腸作用のあるフラクトオリゴ糖や食物繊維が豊富とされ、健康野菜として関心を集めており、野々市ではおよそ15年前から栽培が始まった。123ラボもこれまで、ヤーコンを使ったドレッシングや茶、漬物などを考案し、食材としての幅を広げてきた。
 ハーブ栽培やアロマオイルの生産に取り組むミントレイノは今春、地域交流センター(東京)が認証する健康増進活動の拠点「健康の駅」に登録された。このことを契機に、123ラボ側がミントレイノ側にヤーコン栽培の協力を持ち掛けた。
 栽培はオーナー制度で行われ、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が14日に石川などで解除された後に会員制交流サイト(SNS)を通じて募集したところ、金沢や野々市のほか、東京、埼玉から計約30株の応募があった。17日はオーナーら16人がヤーコン農家の指導を受けながら苗100株を植え、成長を心待ちにした。
 6月に飲食店をオープンさせる予定の諸田菜摘さん(33)=金沢市=は「ヤーコンの栄養価に興味がある。収穫したら店でも使ってみたい」と話した。
 オーナーは引き続き募集する。夏に葉、11月に根を収穫する予定で、来年以降は栽培面積を現在の110平方メートルの約3倍に広げる見通しだ。123ラボの菊地代緒恵(よしえ)代表は「野々市、白山のみならず、多くの人にヤーコンの良さを知ってもらいたい」と期待した。

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