8月8~10日に富山市中心部で開催予定だった第60回富山まつりは18日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け中止されることが決まった。1961年に始まって以来中止は初めて。
祭りは、富山城址公園や城址大通りなどを舞台に、よさこいパレードや越中おわら踊りの街流し、ダンスステージなどの多彩なイベントを繰り広げる。昨年は祭りの2日間で県内外から約19万人が訪れるなど、富山の夏の風物詩として定着している。
富山市、市観光協会、北日本新聞社などでつくる運営委員会(会長・森雅志市長)が主催。5月初旬から事務局を務める市観光政策課が関係者と協議した結果、見物客らが大勢集まり感染リスクが高まる「3密」を避けられないことから中止を判断した。また、祭りを彩るよさこいについて、集団での練習ができておらず、出場者からは早めの中止決定が求められていた。
今回は路面電車の南北接続完成を記念したイベントなどが企画されていた。来年以降の開催に向け、市の担当者は「新しい生活様式の基準に照らして催しの内容を見直すことも検討しながら、安全に祭りを楽しんでもらえるように考えていきたい」と話した。