福袋に詰める商品を紹介する店員=珠洲市野々江町の道の駅すずなり

福袋に詰める商品を紹介する店員=珠洲市野々江町の道の駅すずなり

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珠洲の道の駅 残った土産品をネット販売

北國新聞(2020年5月21日)

 奥能登の道の駅で、大型連休に向けて仕入れた土産物の賞味期限が迫り、関係者が頭を悩ませている。例年は観光客や帰省客らで需要が増えるシーズンだが、今年はコロナ禍による休業が響き、入荷したほとんどが売れ残った。各店は大量の食品ロスが発生しないよう値下げした商品を詰め合わせた「福袋」を作ったり、インターネットで販売したりして売り切ろうと手を尽くしている。
 珠洲市野々江町の「道の駅すずなり」は21日、期限が6月中に迫ったまんじゅうや大福、巻きブリ、干し甘エビなどの菓子や珍味を組み合わせた福袋を売り出す。価格は1千円と1500円の2種類で、いずれも通常価格で2倍以上となる商品を入れる。店頭販売のほか、インターネットでも注文を受け付ける。
 すずなりの担当者によると、例年、大型連休は書き入れ時で、昨年の連休中(4月27~5月6日)には約4800人が訪れ、年間の約1割を占めた。
 今年は新型コロナウイルスによる県外客の減少を見越して仕入れを少なくしたものの、県の緊急事態宣言を受け、急きょ4月29日~5月6日を閉店としたため、地元客も足を運べず、大量の在庫が出た。
 すずなりは福袋の販売で赤字軽減を図る構えだが、食品ロスを防ぐため、在庫の状況によっては商品の寄贈も考えている。担当者は「捨ててしまうのはもったいないので、せっかくの商品をうまく活用していきたい」と話した。
 連休期間中に休業した珠洲市狼煙(のろし)町の「道の駅狼煙」も休み明けから消費期限が近い菓子の値下げセールを行っている。担当者は「これを機に少しでも多くの人に味わってもらいたい」と語った。
 安売り戦略で売り上げ確保を図る一方で、他地域からのウイルス流入に対する不安の声も聞かれた。ある奥能登の道の駅関係者は、期限の近い商品の値下げ販売に取り組む一方で「コロナ禍が完全に収束していない中で、安売り目当ての客が押しかけると感染のリスクが高まるのではないか」と苦しい胸の内を明かした。

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