駒ケ根市の和食店「きりの実」が26日、中央アルプスの国定公園化を祝うランチセットの提供を始めた。千畳敷カールの標高2612メートルにちなんだ税込み2612円のセットは、名物のソースかつ丼にサラダなどを添える。新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月から店内での飲食を休んでいたが、同日のランチ営業再開を機に、地域を明るくしたいとメニューに加えた。
ソースかつ丼は、ロースかつにしょうゆベースのあっさりとしたソースをかけた。地元の畑で採れた野菜のサラダや小鉢、黒蜜をかけたプリンなどを添える。お土産に、地元野菜や果物を使ったオリジナルドレッシングも付く。
当初は国定公園化が決まった3月末からの提供を考えていたが、休業せざるを得ない状況に直面。店主の片桐健さん(43)はこの間、「何が正解か分からず悩みながら」、テークアウトや宅配に力を入れるなど試行錯誤を続けたという。
営業再開後も席数を減らし、テーブルの消毒などで経費もかさむ。片桐さんは「まずは地域や県内の人と、国定公園化を祝えるように盛り上げたい」と話していた。