採掘跡周辺の草刈りをするメンバー=砺波市庄川町庄

採掘跡周辺の草刈りをするメンバー=砺波市庄川町庄

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採掘跡への山道整備 金屋石を語る会

北日本新聞(2020年5月29日)

 砺波市庄川地域でかつて採掘されていた「金屋石」を広く知ってもらおうと活動する「金屋石を語る会」(宮窪大作会長)は28日、庄川右岸の山中にある採掘跡に向かう山道に登坂用のチェーンを取り付け、2年がかりの整備を終えた。採掘跡へのルートができ、新たな観光スポットにしたいと意気込んでいる。

 金屋石を語る会のメンバー4人が庄川水記念公園に集合。ボートで対岸に渡り草刈りをした後、採掘跡につながる急斜面に長さ8メートルのチェーンを付けた。

 金屋石は江戸時代中期から1970年ごろまで庄川地域で採掘されていた緑色凝灰岩で、弾力性があり加工しやすいのが特徴。石仏や家の基礎石に使われた。採掘跡は2012年に見つかり、山の中腹の高さ70メートルの所に5カ所確認されている。金屋石は18年に「となみブランド」に認定された。

 同会は地元の貴重な財産として後世に残そうと、年に4回程度周辺を調査し、草刈りを行っている。採掘跡まで険しい山道を登らなければならないことや、住民から「近くで見たい」という声が多く寄せられたことから、2年前に整備を開始。4月までに木製の階段39段を設けた。

 今後は観光スポット化を目指して、活用法を検討する。宮窪会長(45)は「庄川地域で金屋石が採れたことや、今でも採掘跡があることを多くの人に知ってほしい」と話している。

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