田近越で作業手順を確かめる北蟹谷史跡愛護会メンバー=小矢部市と石川県津幡町の県境付近

田近越で作業手順を確かめる北蟹谷史跡愛護会メンバー=小矢部市と石川県津幡町の県境付近

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古道「田近越」を復元 小矢部、地元有志が草刈り

北日本新聞(2020年6月3日)

 小矢部市の北蟹谷史跡愛護会(水口久太郎会長)が地元から金沢市につながる古道「田近越(たぢかごえ)」の一部を復元した。昨年10月に文化庁の「歴史の道百選」に選ばれたのを機に整備を進め、全長6キロのうち1キロ区間を歩けるようにした。2日は、多くの人に歴史の風情を感じながら散策してもらおうと、田近越から近くの山につながる道や山頂のササを刈った。

 田近越は北蟹谷地区から石川県津幡町を経て、金沢市へと延びている。小矢部側には市指定史跡の一乗寺城跡がある。北陸道の脇道として中世から使われていた。明治末期以降は人が通らず、ササに覆われて道筋が分からなくなっていた。

 「歴史の道百選」選出を受け、北蟹谷史跡愛護会メンバーが4、5月に6回整備作業をした。昭和初期の地形図で道筋を確かめ、小矢部市側630メートルと津幡町側410メートルでササを刈り、倒木を取り除いた。

 この日は田近越から梨の木平山までの約150メートル区間と山頂でササを刈った。山頂には案内表示も近く取り付ける。田近越の登り口から作業道をたどれば国道359号に通じ、一帯を周遊できる。水口会長(80)は「復元したことで古道らしさが感じられるようになった。多くの人に散策してほしい」と話す。

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