ナウマンゾウの足の形や歩幅を再現したシートの上を大股で歩く近藤館長

ナウマンゾウの足の形や歩幅を再現したシートの上を大股で歩く近藤館長

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社会的距離、ナウマンゾウの歩幅で 信濃町の博物館

信濃毎日新聞(2020年6月5日)

 信濃町の野尻湖ナウマンゾウ博物館が、ナウマンゾウの足の形や歩幅を再現したシートを一定間隔で床に貼り、新型コロナウイルス感染を防ぐために他の人と距離を取る「ソーシャルディスタンス」の大切さを呼び掛けている。近くの野尻湖では1990年、世界で初めてナウマンゾウの足跡の化石が見つかっており、新型コロナの収束が見通しにくい中でも関心を持つきっかけにしてほしいとしている。

 同館は2月末から休館していたが、今月2日に再開。足跡のシートは館内60カ所に、展示に沿って約2メートルおきに貼った。「個体差はあるが、ナウマンゾウの歩幅は2メートル余。ソーシャルディスタンスにぴったりと考えた」と近藤洋一館長。足跡の化石は近年、研究も盛んといい、当時のナウマンゾウの生態を深く知る材料になるという。

 野尻湖では、4万年前にナウマンゾウを狩っていたとされる「野尻湖人」の痕跡を探す調査が続いている。近藤館長は「狩りをする人間の足跡があれば研究は大きく前進する」と説明。その上で、新型コロナ対策で暮らしにさまざまな制約もある中、「ナウマンゾウになりきって歩き方を体験し、楽しんでみてほしい」と話していた。

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