福井県鯖江市の伝統野菜「吉川ナス」の出荷が6月10日始まった。市内の道の駅「西山公園」の売り場には、直径約15センチにも及ぶ巨大なナスがずらりとお目見えした。
吉川ナスは締まった肉質で煮崩れしにくく、甘くとろけるような味わいが特長。市内の生産農家でつくる市伝統野菜等栽培研究会が栽培し、2016年には国の「地理的表示(GI)保護制度」に登録されている。年々栽培技術が向上し、市によると昨年は出荷した約3万個のうち、約2万5千個が傷のない「秀品」だったという。
この日、同道の駅には152個が出荷された。350グラム超にまで育ったナスが並び、研究会会長(72)は「4月下旬の苗植えから天候が良かったことで、特に大きいナスとなった」と話していた。
出荷は10月末まで続き、市は今年も昨年並みの出荷量を見込む。ほかに県内スーパーで販売されるほか、一部は都内のレストランなどにも流通する。同道の駅では、11日から人気商品「吉川ナスバーガー」の販売も始まった。