これまでに着色した作品を並べ、動画をPRする野阪さん=高岡市横田本町

これまでに着色した作品を並べ、動画をPRする野阪さん=高岡市横田本町

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高岡伝統の技動画で 銅器着色の色政

北日本新聞(2020年6月13日)

 銅器着色の色政(高岡市横田本町)の4代目、野阪和史さん(32)は着色職人の仕事を広く知ってもらおうと、伝統技術の実演を動画投稿サイト「ユーチューブ」に公開している。金属ではなく遊具や玩具に色を付けるなど、従来の枠にとらわれない試みにも挑戦。「若い人たちが伝統工芸に興味を持つきっかけになればうれしい」と話す。(平瀬志保)

 高岡銅器は原型作り、鋳造、仕上げ、彫金、着色の各工程をそれぞれの分野の職人が担当する。最終工程の着色を行う色政は、他社から委託を受けた鋳物に、金箔(きんぱく)や漆で色を付けるほか、特殊な溶液を塗ってさびを発生させ、経年劣化のような風合いを生み出している。

 野阪さんは高校卒業後、一度は料理の道に進み、地元を離れたが、10年ほど前に実家に戻り、家業を継いだ。職人の高齢化が進む中、新しい発想で伝統技術の魅力や奥深さを発信しようと、5月にユーチューブチャンネル「色政ちゃんねる」を開設した。

 同チャンネルでは、深みのある黒色を作る「鉄漿(おはぐろ)着色」、金属を溶液で煮込み、独特な発色を生み出す「煮色」といった技法を紹介している。金属以外の着色にも挑戦し、これまでにミニ四駆やスケートボードに色付けした。

 野阪さんは「伝統技術を身近に感じられる動画を作りながら、技の新しい可能性も探っていきたい」と意気込んでいる。

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