能登町山口地区の全住民でつくる「山口みどりの里保存会」は16日、同町時長の共同田で、害虫駆除と豊作を祈る農耕儀礼「虫札(むしふだ)たて」を行った。7人がお経を記した札を立てた。
儀礼は数十年前に途切れ、2013年に同保存会が復活させた。住民は真言宗願成寺(がんじょうじ)で祈(き)祷(とう)を受けた白い札とミョウガの葉を竹棒の先に挟んで虫札20本を用意した後、水田の取水口に差し込み、手を合わせた。
共同田は約2・5ヘクタールで、能登海洋深層水や竹チップ堆肥を使い地域ブランド米「能登木郎米(もくろうまい)」を栽培している。