オンノキバの風習を伝えるため住民にかき餅を配る児童=珠洲市上戸町

オンノキバの風習を伝えるため住民にかき餅を配る児童=珠洲市上戸町

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埋もれた珠洲の伝統行事 「オンノキバ」後世に 上戸町子ども会

北國新聞(2020年6月25日)

 珠洲市上戸町の「上戸町子ども会」が、無病息災を願う伝統行事「オンノキバ(鬼の牙)」を後世に伝える活動に励んでいる。冬場に仕上げたかき餅を7月1日に割って食べる行事で、昭和初期に途絶えたとされる。児童生徒らは24日、珠洲産米のかき餅に手書きメッセージを添えて地域住民に配り、伝統継承へ意気込みを新たにした。
 オンノキバは正月に供え、硬くなった餅を農作業に使う木づち「サイコヅチ」でたたき割って食べる風習。割れたかけらが鬼の牙に見えることからオンノキバと呼ばれ、残り半年の平穏無事や健康を祈って、江戸期には珠洲の各家庭で盛んに行われていたとされる。
 上戸町子ども会の児童生徒は、ふるさと学習の一環で地域住民と接し、珠洲の方言や屋号を調べる際にオンノキバの風習を知った。上戸地区では昭和初期に行われなくなっており、現在は知る人は少なくなったという。埋もれていた郷土の民間伝承を掘り起こし、地域全体で魅力を共有しようと、継承活動を思い立った。
 24日、子ども会に所属する上戸小5、6年と緑丘中1年の約20人が揚げたかき餅と硬くなった餅「へげ餅」4種類を袋詰めした。一緒に配る激励のメッセージカードも手作りし、地区の約50軒に届けた。30日は約150軒に配る。
 上戸小5年の儀谷凱翔(かいと)君(10)は「お世話になっている人に恩返しの思いを込めた。地元の風習が忘れ去られないよう、しっかりと伝えていきたい」と話した。

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